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現役投手のためのブログ

2013年08月31日

上原浩治はレッドソックスのMVP最有力候補

上原投手が8月28日、ボルチモア・オリオールズ戦で、9回をノーヒット、1三振に抑え、14セーブ目を挙げました。防御率は1.22にまで下がりました。これで、21回2/3イニング連続無失点で、レッドソックスではダニエル・バードが2011年夏に26回1/3イニング連続無失点を達成して以来、最長の無失点記録です。しかし、ダニエル・バードはその後成績が急降下し、いまだ復調していません。
 レッドソックスの連続無失点記録はDick Radatz が1963年に達成した33回1/3イニングです。岡島投手は2007年に20イニング連続無失点を記録しています。


Koji Uehara fits in as Red Sox closer with pizazz
上原浩治は活気があってレッド・ソックスのクローザーにぴったりです

pizazz:元気、活気


ON A ROLL: Koji Uehara has 13 saves in 15 chances since taking over in June as the Red Sox closer.
絶好調:上原浩治はレッド・ソックスのクローザーを6月に引き継いで以来、15回のセーブ機会で13セーブを挙げました。

Tuesday, August 27, 2013
(Boston Herald.com)
※記事は8月27日付けで、8月28日に上原投手がセーブを挙げた数字が入っていないので、その数字を下の記事の中で修正してあります。それで、原文と少し異なります。



上原にはクローザーが合っている

 こう指摘しているのは、2009年にオリオールズでチームメイトだったグレッグ・ゾーンGregg Zaunです。

In 2009, Zaun was late in his major league career as a catcher when Koji Uehara left Japan and signed with the Baltimore Orioles. And although Uehara initially was used as a starting pitcher, Zaun always believed his fastball-splitter combination and cool demeanor left him suited for a different role.
2009年、上原浩治がボルチモア・オリオールズと契約して日本を離れたとき、ゾーンは大リーグの捕手として晩年を迎えていました。上原は最初は先発投手として起用されましたが、ゾーンはいつも、上原の速球とスプリッターのコンビネーションと冷静な振る舞いは、もっと違った役割に適していると信じていました。


“I felt he was closer material the first time I saw him pitch,” said Zaun, an analyst for Rogers Sportsnet in Toronto. “He had the repertoire, he had the skill level, and he had been through some pressure situations (in Japan). It wasn’t like he was going to wither. It just seemed natural to me.”
「彼が投げるのを最初に見た時から、彼はクローザーの器だと感じました」トロントのスポーツネットの解説をしているゾーンは言いました。「彼にはあの球種の組み合わせがあり、技術レベルも高く、日本でプレッシャーのかかる状況も経験ずみでした。うろたえるような様子はありませんでした。だから、それはごく自然なことのように思えました」

Since taking over as the closer in June, the 38-year-old right-hander has a 0.31 ERA and 13 saves in 15 opportunities. But here’s the really absurd part: He has a 38-to-2 strikeout-to-walk ratio, and has thrown more than 20 pitches in only one of his last 28 appearances.
6月にクローザーを引き継いで以来、38歳の右腕は防御率が0.31(29イニングで自責点1)で、15回のセーブ機会で13セーブを挙げています。しかし、ここにまったく笑ってしまうほど凄い数字が残っています:彼は三振と四球の比率が38対2で、28回の登板で20球以上投げたのは1回だけです。


“At times we’re all kind of in awe to the point that we probably place unfair expectations on him,” lefty reliever Craig Breslow said. “My expectation now is every time he comes in he’s going to strike out the side, and he’s going to do it in 10 pitches. And while that’s unreasonable, he’s come close pretty consistently. He’s been as dominant as any reliever I can remember.”
「時々みんな、たぶん彼に不公平な期待をかけてしまうことがあり、なにか畏敬の念をおぼえてしまいます」左腕のリリーフ投手クレイグ・ブレスロー(8回を任されているセットアッパー)は言いました。「私が現在彼に期待するのは、彼が登板するたびに三者三振を取り、しかもそれを10球で行なうことです。それは無理な注文ですが、彼はそれに近いことをずっとやっています。彼は私の記憶にあるどのリリーフ投手にも負けないぐらい圧倒的です。

 現在、大リーグで最も圧倒的な投球をしているクローザーは、ナショナル・リーグではクレイグ・キンブレルCraig Kimbrel、アメリカン・リーグでは上原浩治です。
 上原投手は途中でクローザーに代わったので、セーブ数では負けます(キンブレル43、上原14)が、その他の数字では負けていません。

 2013年、8月29日現在
防御率WHIP被打率K/BBK/9BB/9
キンブレル0.970.860.1614.7112.932.75
上原1.220.640.1418.8912.201.37

WHIP: 1イニングあたりに四球あるいはヒットで塁に出した走者の数
K/BB: 1つ四球を出す間に何個三振を奪ったか
K/9:  9イニングあたりの三振の数
BB/9: 9イニングあたりの四球の数

上原投手のWHIP0.64は大リーグトップ、K/BBは大リーグ2位。K/BBの1位はカージナルスのエドワード・ムヒカEdward Mujica投手です。K/9は6.75ですが、BB/9は0.47と四球の数が極めて少ない投手です。ツーシームとスプリッターを投げ、打たせてとる投球スタイルに変えて成功したようです。
 上原投手の大リーグ通算のK/BBは8.18、WHIPは0.86でいずれも大リーグ史上最高(最低100イニング投げた投手)です。WHIPは被打率が年々下がっているので、さらに良くなりそうです。


最近、上原投手がレッドソックスのMVPであるという記事が増えています

McAdam On Gresh & Zo: Koji Uehara Is The Red Sox MVP
August 14, 2013 11:32 AM
上原浩治がレッドソックスのMVPだ

McAdam continues to be impressed by Koji Uehara’s brilliance in the bullpen and that he is arguably the Red Sox MVP at this point in the season.
マックアダムは、上原浩治のリリーフとしての働きは輝きを放っており、、そして上原が間違いなく、今シーズンの現時点ではレッドソックスのMVPだという印象を持ち続けています。

“He doesn’t give free passes and beyond not walking people, he doesn’t fall behind,” McAdam said
「彼はフリーパスを与えません。そして、四球を与えないばかりか、カウントを悪くしません」マックアダムは言いました。

Where would the Sox be without the stability that Uehara has brought? How has he thrived at the closing position?
上原がもたらした安定感がなかったらレッドソックスはどうなっていたでしょうか。 彼はどんなにかクローザーの立場で成果を挙げてきたことでしょうか。

“He doesn’t put himself in a bad position, he fires strikes, he work quickly, he doesn’t get rattled, he channels his emotions.”
「彼は自分を不利な状況に追い込んだりしません。彼はストライクをおもいきり投げ込み、素早く仕事をこなし、慌てたりせず、感情をうまくコントロールしています」


Boston Red Sox MVP: Not David Ortiz Or Dustin Pedroia
August 18, 2013 4:39 pm EDT by Carter Roane
ボストン・レッドソックスのMVP:デイビッド・オルティスでもダスティン・ペドロイアでもない

The 2013 Boston Red Sox have been in first place for almost the entire season and have managed to stay there despite crucial injuries to some key players. This, in part, is due to the depth that this team has where they have been able to handle these situations and not only survive, but thrive. One player in particular stands out as someone who stepped in due to injuries and not only has handled the job very well, but has actually been outstanding. So outstanding that the Red Sox would not be in first place without him. That player is the closer Koji Uehara.
2013年のボストンはほとんどシーズンを通して首位にいます。そして、軸になる選手が何名か重症の怪我をしたにもかかわらず、その位置になんとか留まっています。この理由の一部はこのチームの選手層が厚いからです。それで、この状況に対処することができました。ただ、生き残るだけでなく、成功を収めることができたのです。ある選手が特に目立ちます。怪我が発生したために代わりにやって来て、ただその仕事をたいへんうまくこなしただけでなく、実際突出した活躍をしました。その活躍が凄かったので、レッドソックスは彼なしには首位にはいなかったと思います。
 その選手はクローザーの上原浩治です。


Is David Ortiz or Koji Uehara the Red Sox MVP?
By Ron Chimelis, The Republican
on August 26, 2013 at 9:04 AM, updated August 26, 2013 at 4:53 PM
レッドソックスのMVPはデイビッド・オルティスか上原浩治か?




posted by HANG IN THERE YU at 22:47 | Comment(1) | TrackBack(0) | MLB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月30日

クレイグ・キンブレル43セーブ目

クレイグ・キンブレル43セーブ目
craig kimbrel 2013 43rd save


アトランタ・ブレーブスのクレイグ・キンブレルCraig Kimbrel が、8月29日のインディアンズ戦で今シーズン43セーブ目を挙げ、セーブ数で大リーグトップを守りました。同じナショナルリーグの2位はカージナルスのムヒカです。アメリカンリーグのトップはオリオールズのジム・ジョンソンです。キンブレルのセーブ王はほぼ確定的だと思います。

 キンブレルの現在の防御率は0.97で、昨シーズンの防御率1.01を上回っています。シーズンの始めは調子が悪く、5月には2打席連続のホームランを打たれたりもしましたが、今シーズン打たれたホームランは5月の3本だけで、完全に復調しました。球速も5月は96マイルほどしかなかったのですが、今は平均球速が98マイルに達しています。

 キンブレル(25歳)はこれで、ルーキーシーズンから数えて3年連続で40セーブ以上を達成し、これは大リーグ新記録です。大リーグ通算の防御率は1.33でこれまた驚異的な記録です。こんなに速い球を投げるので、怪我だけが心配です。同じく速い球を投げるメッツのマット・ハービーが肘を怪我したばかりなので心配です。怪我さえなければ大リーグ記録を次々に塗り替えてゆきそうです。

 
Kimbrel shuts the door
キンブレル43セーブ目を挙げる(動画)
キンブレルは対インディアンズ3連戦すべてに登板し、2セーブ、1勝を挙げました。ブレーブスはこれで東地区残り29試合でのマジックナンバーを17としました。
 


  
posted by HANG IN THERE YU at 22:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | MLB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月24日

松坂大輔、ニューヨーク・メッツ入団、即タイガース戦に先発

松坂大輔、タイガース戦に先発予定

daisuke matsuzaka 2012 last pitch for RED SOX.

CLE@CWS: Matsuzaka allows two runs over 5 1/3 innings
松坂5回1/3イニング2失点
2013春季キャンプ、インディアンス対ホワイトソックス戦(動画)


 インディアンスの3Aに所属していた松坂大輔投手が、8月22日、ニューヨーク・メッツとメジャー契約し、即翌日、8月23日7:10 PM(東部時間)(日本時間8月24日(土)、午前8時10分)タイガースとの3連戦の緒戦に先発することになりました。
 メッツは先発投手2人が怪我で今シーズン登板できなくなり、ローテーションに空きができ、リリーフ投手を先発に回す予定でしたが、松坂投手が3Aを自由契約になった(メジャーでの出場機会を求めて自ら自由契約を要望して承認された)ので、急遽獲得したようです。
 メッツは松坂投手がポスティング制度でレッドソックスに入団した際、レッドソックスに次ぐ高額の入札を行なった経緯があり、ローリスク・ハイリターンである松坂投手に今後のメッツの命運をかけたようです。

 最初は、ブルワーズと契約すると思われていましたが、交渉が決裂したようです。タイガースといえば2年連続三冠王を目指しているミゲール・カブレラと、プリンス・フィルダーという強力なコンビを持つ強力打線で、大リーグファンの注目する対戦となりました。

Newly-acquired Dice-K to start for Mets vs. Tigers
新たに獲得した大輔がメッツ対タイガース戦に先発予定

Fister to face former Red Sox standout in Interleague Play
フィスターは交流戦で前レッドソックスの注目の投手と対戦予定
By Adam Berry / MLB.com | 8/22/2013 6:15 PM ET


登板予定


タイガース
Doug Fister, RHP
10-6, 3.63 ERA


メッツ
Daisuke Matsuzaka, RHP
0-0, -.-- ERA
posted by HANG IN THERE YU at 08:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | MLB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月22日

イチロー選手4000安打達成

イチロー4000安打達成

7:05 PM ET, August 21, 2013
Yankee Stadium, New York, New York

Blue Jays 2   Yankees 4

123456789RHE
TOR010100000260
NYY01100002-461




W: D. Huff (1-0)
L: R. Dickey (9-12)
S: M. Rivera (37)


 日米通算4000安打にあと1本と迫っていたイチロー選手は、8月21日ブルージェイズ戦の第1打席で、ディッキー投手からあっさりヒットを放ち、4000安打を達成しました。カウント1−1となってからイチローコールが沸き起こりました。その直後の3球目のナックルボールをレフト前にライナー性のあたりで運びました。

 ヤンキースの選手はみんな一塁側のダッグアウトから一斉に飛び出し、一塁ベース上のイチロー選手を抱擁とハイファイブ(ハイタッチ)で祝福しました。イチロー選手はこの祝福は予期していなかったようで満面の笑みを浮かべていました。2塁手で出場していた川崎選手も拍手でイチロー選手を祝福しました。


ichiros 4000 hits
ichiro joins 4000 hits club
yankees stream out of dug out to
yankees dug out as ichiro hits 4000
curtis granderson congratulates ichiro first
kawasaki congratulates ichiros 4000 hits
ichiros fan congratulates 4000 hits



Ichiro Suzuki reaches 4K-hit plateau
鈴木イチローは4000安打の大台達成


Updated: August 22, 2013, 8:49 AM ET
By Andrew Marchand | ESPNNewYork.com 

NEW YORK -- Ichiro Suzuki joined Pete Rose and Ty Cobb as the only players with 4,000 career hits in the highest levels of professional baseball. Ichiro's accomplishment comes with a little bit of a twist because his are the combined total between Japan and the American major leagues.
ニューヨーク --鈴木イチローは最高レベルのプロ野球で生涯4000安打を唯一達成したピート・ローズ、タイ・カッブの仲間入りを果たしました。イチローの偉業は少しばかりの疑念が残る中で達成されました。というのは、彼の記録は日本とアメリカ大リーグでの記録を合計したものだからです。


In his seven seasons in the Japanese Pacific League, Ichiro collected 1,278 hits. During his 13 years in the United States, he now has 2,722 major league hits. He surpassed Lou Gehrig for sole possession of 59th place on the all-time major-league hit list.
日本のパシフィックリーグでの7シーズンで、イチローは1278安打を記録しました。アメリカでの13年間で、現在彼は大リーグで2722安打を記録しています。彼はルー・ゲーリッグを抜いて大リーグの生涯安打記録リストの単独59位となりました。


大リーグ最多安打記録はピート・ローズの4256本、2位がタイ・カッブの4189本です。イチロー選手はピート・ローズの記録を目指してはおらず、大リーグでの3000本安打を目指しているそうです。そうすれば、ファンやマスコミから記録に対する疑問が起こらないからです。大リーグ3000安打を達成したとすると、日米合計での安打数は4278本となり、ピート・ローズの4256本を上回ります。ちなみに、ピート・ローズは45歳まで大リーグでプレイしましたが、現在39歳のイチロー選手は果たしてどこまで記録を伸ばすのか楽しみです。

Must C: Classic
必見:最高のプレイ(動画)
08/21/1302:23
8/21/13: Ichiro Suzuki hits a single for his 4,000th hit between the U.S. and Japanese Majors in his first at-bat against the Blue Jays
鈴木イチローはブルージェイズ戦の第一打席で日米通算4000安打となるヒットを放ちました
posted by HANG IN THERE YU at 23:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | MLB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月18日

ダルビッシュが大リーグで三振を最も多く取れる理由

 ダルビッシュ投手は今年、大リーグで最も三振を奪っており、三振数においてはすでに大リーグの歴史上5本の指に入るレベルにあると言えます。

 ダルビッシュ投手の最も優れた球種はスライダーで、これは昨年も今年も変わりありません。昨年に比べて変わった点は速球フォーシームの球速が1マイル程度、速くなったことです。また、四球の数も昨年に比べて大きく減っています。四球率/9回は4.2から3.0と小さくなりました。

 大リーグではダルビッシュ投手の躍進の理由をどう捕らえているのでしょうか?

Bleacher Reportの記事を紹介します。

What Makes Yu Darvish Such a Dominant Strikeout Pitcher?
ダルビッシュ・ユウがこんなにも三振を奪う圧倒的な投手である理由は?


BY J.J. SCHOCH (FEATURED COLUMNIST) ON AUGUST 12, 2013

Yu Darvish has taken Major League Baseball by storm in his second season. At this point, he has arguably become the most dominant pitcher in the game.
ダルビッシュ・ユウは2年目のシーズンに大リーグでみんなを心酔させています。現時点で彼は間違いなく大リーグで最も圧倒的な投手です。

The Japanese import has only been pitching since 2012, but during that time he has made opponents look silly at the plate.
この日本からの輸入品は2012年度から投げ始めたばかりです。しかし、この間、彼は対戦相手を打席で翻弄しています。

Darvish put up another masterful performance on Monday afternoon against the Houston Astros, setting a new career-high in strikeouts with 15. He had a no-hitter going through seven innings, only to be broken up by a Carlos Corporan home run in the bottom of the eighth.
ダルビッシュは月曜の午後、初めて自己最多となる15三振を奪い、ヒューストン・アストロズ戦でまた熟練した投球を重ねました。彼は7回までノーヒット・ノーランを続け、8回の裏にカルロス・コーポランにホームランを打たれ、記録は途絶えてしまいました。

This isn't the first time Darvish just missed a no-hitter this season, as he lost a perfect game to these same Astros in the ninth inning with two outs in his first start of the season.
ダルビッシュが今シーズンあと少しのところでノーヒット・ノーランを逃したのはこれが初めてではありません。彼はシーズン最初の登板で9回2アウトから、同じくこのアストロズ相手に完全試合を達成し損ねました。

The story of Darvish's season hasn't just been about no-hit bids, though, as he's also been the best strikeout pitcher in baseball, with today being his fifth 14-strikeout game of 2013.
しかし、ダルビッシュの今シーズンの物語はノーヒット・ノーランに関する奮闘だけではありません。と言うのは、今日が2013年度で5度目の14三振以上の試合であるように、彼は大リーグで最も三振を奪える投手でもあるからです。

The most shocking stat concerning Darvish is that he's only 26 years old (turns 27 this week). He combines the maturity level of a veteran with an arsenal of nasty pitches that very few pitchers boast.
ダルビッシュに関する数値で最も衝撃的なのは、彼はまだ26歳に過ぎない(今週27歳になる)ことです。彼はベテランの熟練度とほんの一握りの投手だけが自慢できる、打つのが厄介な球種の宝庫を併せ持っています。

Darvish's insane combination of youth, maturity and talent have put him in elite company in terms of strikeouts.
ダルビッシュの若さと熟練度と才能の尋常ではない組み合わせが、三振において彼をエリートの仲間に押し上げています。

Darvish has put himself in line to compete for the AL Cy Young award this year, but the real question is how he went from a pitcher with a 3.90 ERA last season to one of the best in the game in 2013.
ダルビッシュは今年のアメリカン・リーグのサイ・ヤング賞を競うまでになりましたが、本当の疑問は彼がどうやって昨シーズン防御率3.90だった投手から2013年度に大リーグ最高の投手の1人になったかです。

The Repertoire
(球種の)レパートリー


According to FanGraphs.com, Darvish has thrown seven different types of pitches this season−a fastball, a sinker, a slider, a cutter, a changeup, a splitter and a curveball.
ファングラフ.comによると、ダルビッシュは今シーズン7つの異なる球種を投げています。速球(フォーシーム)、シンカー(ツーシーム)、スライダー、カッター(カットボール)、チェンジアップ、スプリッター、カーブです。

However, like most other pitchers, Darvish's dominance starts with his fastball. He can throw the same pitch in a variety of ways, and his velocity is always changing. He has thrown the fastball as slow as 85.7 mph this season, and has been able to rev it up as high as 97.7 mph.
しかしながら、他のほとんどの投手がそうであるように、ダルビッシュが圧倒的な理由はまず最初に速球にあります。彼は同じ球種を違った方法で投げることができます。そして彼の球速は絶えず変化しています。彼は今シーズン速球を85.7マイルという遅い速度で投げたことがあり、それから97.7マイルにまで球速を上げることが可能です。

Usually a 12 mph difference in fastball speeds indicates that there is a problem because it shows that the pitcher is inconsistent. However, Darvish intentionally changes speeds to make it more difficult for batters to make solid contact.
通常は速球における12マイルの差は問題があることを示唆しています。と言うのは、それはその投手に持続性がないことを示しているからです。しかしながら、ダルビッシュは打者が確実に球を捕らえることを困難にするために、意識的に球速を変えています。

After setting opponents up with his fastball, Darvish can counter with some filthy offspeed pitches.
速球で打者を追い込んでおいて、ダルビッシュは嫌らしい、球速を殺した球種で迎え撃ちます。

He has a slider that is next to unhittable. According to FanGraphs.com, opponents are batting a measly .140 this season when Darvish throws his slider.
彼はほとんど打つことが困難なスライダーを持っています。ファングラフ.comによると、今シーズン、ダルビッシュがスライダーを投げたときの対戦相手の打率ははわずかに.140です。

Darvish's slider could be one of the keys to his success this season as he has relied on it much more this year. Whereas last year he threw the pitch 592 times compared to 996 fastballs, this year he's thrown it 889 times as opposed to 632 fastballs.
ダルビッシュが今シーズン、成功した鍵のひとつはスライダーにあります。と言うのは、彼は今年、昨年以上にスライダーに頼っているからです。彼は昨年996球の速球を投げたのに対してスライダーは592球でした。一方、今年は632球の速球を投げたのに対してスライダーは889球です。


Getting Opponents to Miss
対戦相手から空振りを奪うこと


It's tough to be a great strikeout pitcher without getting batters to swing and miss, and Darvish is one of the best in the game in that respect.
打者から空振りを奪わずに三振が取れる偉大な投手になるのは困難です。その点ではダルビッシュは大リーグで最高の投手の一人です。

This table from ShutDownInning.com breaks down the numbers:
ShutDownInning.comからのこの表(2012年度)はその数字を分析しています

darvish swinging strikeout rate.jpg
SwStr% = The percentage of total pitches a batter swings and miss on (from fangraphs.com).
打者が空振りする球全部の比率(%)

O-Swing% = The percentage of pitches a batter swings at outside the strike zone (from fangraphs.com).
打者がストライクゾーンを外れた球を振る比率(%)

Swinging Strikes/IP = The average number of swinging strikes a pitcher has induced per inning pitched.
1イニングあたり投手が打者から空振りストライクを奪う平均数

% of swinging strikes that were for strike 3 = of all swinging strikes, the ratio that were for strike 3.
三振を奪った空振りストライクの比率(%)=すべての空振りストライクの内、三振を奪った比率

Photo Courtesy ShutDownInning.com

Darvish gets batters to whiff on 10.3 percent of his pitches, while recording 30.1 percent of those swing-and-misses on pitches out of the zone. What's even more incredible is that 54 percent of those swinging strikes came on strike three.
ダルビッシュの投げた球の内、10.3パーセントを打者は空振りしています。一方、その空振りの30.1パーセントをストライクゾーンを外れた球で奪っています。さらに信じられないのは、空振りストライクの内54パーセントで三振を奪っている点です。

Darvish has proven that he can get ahead in the count by throwing strikes that batters don't even bother to swing at. When he gets ahead in the count, though, the batters get jumpy, which is why they are swinging at balls out of the zone later in the count.
ダルビッシュは打者が見向きもしないストライクを投げてカウントを追い込めることを証明しました。しかし、カウントを追い込むと打者は神経質になります。これが、打者がカウントが進むとストライクゾーンを外れたボールを振っている理由です。

It's tough enough to hit Darvish's pitches when they're in the zone, but when batters are swinging at balls as opposed to strikes it makes it next to impossible reach base consistently against the Texas ace.
ダルビッシュの投げたストライクゾーンの球を打つのは十分に難しいです。しかし、打者がストライクゾーンの球とは反対にボール球を振っている場合には、テキサスのエースに対して塁に出ることはほとんど不可能です。

Painting the Corners
コーナーを突く


While getting batters to swing and miss is a big reason why Darvish is so dominant, he has proven that when he hits the corners of the zone it doesn't matter whether opponents swing or not.
打者から空振りを奪うことが、ダルビッシュが打者を圧倒する大きな理由ですが、ストライクゾーンのコーナーを突けば対戦相手がバットを振ろうがしまいが、それは大きな問題ではありません。

darvish's control..jpg
As you can see from this graphic from BaseballAnalytics.org, Darvish only gets hit hard when he leaves pitches over the plate that opponents can extend their arms on. However, when he is painting the corners of the zone, batters usually make harmless contact and are retired with ease.
ベースボール・アナリティクス.orgからのこのグラフからわかるように、対戦相手が腕を伸ばすことができるホームプレート上に球を投げると、ダルビッシュはひどく打たれてしまうだけです。しかしながら、ストライクゾーンのコーナーを突いているときには、打者は通常は球を捕らえても無害であり、簡単に打ち取れます。

Darvish doesn't have great the greatest control yet, which is illustrated by his 4.06 K/BB ratio. However, he paints corners well, and when he hits them consistently he's untouchable.
ダルビッシュはまだ針の穴を突くような良いコントロールは持っていません。これは、4.06というストライク/四球の比率(1個の四球を出す間に何個ストライクを奪えるかで、4.0を超えれば一流ではありますが、大リーグ史上最高は上原投手の8.05)で示されます。しかしながら、彼はコーナーを上手に突いています。持続的にそれができているときには彼は打たれません。

If he can improve his control over the next few seasons we could see Darvish get even better in the relatively near future.
もし彼がこれからの数シーズンにかけてコントロールを改善できれば、比較的近い将来にさらに凄いダルビッシュが見られるでしょう。


Getting Out of Jams
窮地を切り抜ける


The most important aspect of a strikeout is not that it retires a batter, but that it can quickly end a run-scoring opportunity.
三振の最も重要な意義は打者を退けることではなく、得点をする機会を素早く摘み取ることにあります。

When an opponent has runners on base the best thing they can do is put the ball in play. Whether they advance the runners or just put pressure on the defense, opponents who put the ball in play with runners on score runs.
対戦相手が塁に走者を出しているときに彼らができる最良の事はボールを前に打ち返すことです。走者を進塁させるにせよ、ただ守備陣にプレッシャーをかけるにせよ、走者を塁に出してボールを前に打ち返せば、対戦相手は得点をします。

That doesn't happen against Darvish.
それはダルビッシュに対しては起こりません。

The Japanese ace is at his best with runners on, and this season he's been absolutely stingey in that regard.
日本のエースは走者を塁に出してから本領を発揮します。そして今シーズン、その点では彼はまったくもってけち臭いと言えます。

As ShutDownInning.com tells us, opponents bat .293 with the bases empty against Darvish, but a pathetic .187 with runners on.
シャットダウン・イニング.comが示すように、対戦相手は塁が空いているときはダルビッシュに対する打率は.293ですが、走者がいるときは可哀そうなほどの.187です。

A big reason why Darvish doesn't give up runs is because he records so many strikeouts with runners on base.
ダルビッシュが得点を許さない大きな理由は、彼は塁に走者がいると、非常に多くの三振を記録するからです。

Putting It All Together
それらをすべてつなぎ合わせている


We've talked about what makes Darvish so special; now it's time to show how he uses his tools to his advantage.
これまで何がダルビッシュを非常に特別な存在にしているのかについて述べてきましたが、そろそろ彼がどうやって自分の道具を有益に利用しているのか示すときがやってきました。

Darvish changes speeds and eye levels, counters his fastball with his curve and sinker, and gets batters to continually guess at where his pitches are going. What's more, he knows his opponents well.
ダルビッシュはスピード、目線の高さ(球の高低)を変え、速球で投球を組みたてた後にはカーブ、シンカー(ツーシーム)を投げ、打者にどの球種が来るか絶えず迷わせています。さらに、ダルビッシュは対戦相手のことを良く理解しています。

Take this game against the Los Angeles Angels of Anaheim, for instance.
このロサンゼルス・エンゼルス(アナハイム)戦を例にとってみましょう。


Darvish throws breaking pitches that appear to be in the zone before dropping out, whereas he uses fastballs to finish off hitters by setting them up with offspeed stuff earlier in the count.
ダルビッシュはストライクゾーンに来たと見えて、それから沈んでストライクゾーンから外れる変化球を投げます。それに対して、若いカウントに球速を殺した球種を投げて投球を組み立ててから、速球で打者を仕留めます。

Sliders that are low and away, curveballs in the dirt and elevated fastballs are his favorite strikeout pitches, and he uses them well.
低めの逃げてゆくスライダー、ワンバウンドするカーブ、高めに外れる速球はダルビッシュの好きな三振の決め球で、よく使います。

Next, check out this game against the Boston Red Sox.
次はこのボストン・レッドソックス戦をチェックしてみましょう。



Darvish strikes out 14 batters by using his full arsenal of pitches.
ダルビッシュは持っている球種をすべて使って14三振を奪います。

His curve has great break, he consistently throws it down in the zone so that Boston batters are forced to swing at balls that end up in the dirt.
彼のカーブは大きな変化をします。彼は、ボストンの打者が最後はワンバウンドするボールを振らざるを得ないように、それを根気よくストライクゾーン低めに投げます。

Darvish's two-seamer runs away from left handed hitters, preceding it with low breaking balls that leaves hitters with no chance in the at-bat.
ダルビッシュは前もって低い変化球を投げてから、左打者から逃げてゆくツーシームを投げるので、打者は打席に立ってもチャンスが巡ってきません。

Finally, let's look at his performance against the Arizona Diamondbacks on August 1.
最後に、8月1日のアリゾナ・ダイアモンドバックス戦でのダルビッシュの快投を見てみましょう。



Darvish gets ahead early and has batters guessing by the end of the at-bat.
ダルビッシュは早く打者を追い込むので、打席が終わるごろには打者はどんな球種がくるか迷ってしまいます。

He's is in complete control in this game, which is why he tied a previous career-high with this performance.
この試合ではダルビッシュのコントロールは完ぺきでした。そのおかげで彼は自己最多タイとなるこの快投ができたのです。

Perhaps this explanation of Darvish will make his dominance a little more understandable. While I won't dismiss the theory that he is not from this planet without clear proof, it's at least possible that he is, in fact, human.
おそらく、ダルビッシュに関してこうして説明したことで、彼の圧倒的な投球に対する理解が少しは深まることと思います。私はダルビッシュがこの惑星(地球)以外の出身であるという理論を、明快な証明がなされるまでは捨て去るつもりはありませんが、少なくとも彼は実際は人間であるという可能性はあります。



posted by HANG IN THERE YU at 13:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | MLB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする