記事一覧
現役投手のためのブログ

2013年11月03日

レッドソックス2013ワールドシリーズ優勝を振り返って

 ボストン・レッドソックスが2004年、2007年、2013年とここ10年で3度目の優勝を飾りました。通算では8度目の優勝です。昨年最下位から一気に頂点に上り詰めるとは誰も予想しなかったでしょう。
 今年のレッドソックスを象徴するものは顎鬚beard、上原投手のハイタッチhigh five、デイビッド・オルティスが試合終了後、上原投手を抱え上げるシーンです。これらがチームの雰囲気を盛り上げ、チームワークの良さを生み出したと言えます。

レッド・ソックスがワールドシリーズを制覇できた要因として、昨シーズンの暮れ、フリーエージェントで高額な有名なスター選手は避け、若手の有望選手を出さずに、7人の平均以上の実力のある経験豊かなベテラン選手を獲得したことにあると言われています。
 7人の選手とは、ジョニー・ゴメス(レフト)、シェーン・ビクトリーノ(ライト)、ステファン・ドルー(ショート)、マイク・ナポリ(一塁)、デイビッド・ロス(捕手)、上原投手、ライアン・デンプスター投手です。
 ワールドシリーズを制覇した第6戦ではこのうち、デンプスター投手を除く全員が出場しています。

※ジョニー・ゴメス:2012年度はオークランド・アスレチクスに所属。以前から顎鬚を生やしており、レッドソックスの顎鬚ブームの火付け役の一人である。

 シェーン・ビクトリーノ:ハワイ出身の大リーガー、2013年度ゴールドグラブ賞、通算4度目、祖父は日本人だそうです。身長は175センチと低く、大リーガーにはなれないだろうと言われたが、今やハワイの英雄的存在。100メートル10.8秒の快速。スイッチヒッター。

 ステファン・ドルー:堅実な守備のため打撃は揮わなくても、ポストシーズン中ずっと起用されてきた。ワールドシリーズ第6戦ではホームランを打った。実の兄J.D.ドルーは2007年度のレッドソックスのワールドシリーズ優勝メンバーである。

 マイク・ナポリ:2012年度までテキサス・レンジャーズに所属し、上原投手とともにレッドソックスに移籍。昨年まで捕手であったが、股関節に血液が十分にいかない疾患が発覚し、捕手のポジションは痛みが伴うのでできなくなってしまった。また3年契約が1年契約になってしまった。そのため、新たにまたフリーエージェントになります。本人はまたレッドソックスでのプレイを希望しているそうです。
 デイビッド・ロス:レッドソックスの控えの捕手で、ジョン・レスターの専属捕手ですが、今回のワールドシリーズでは4勝した試合すべてに先発しました。12年間で6チームを渡り歩き、ボルチモア・オリオールズでは1年間、上原投手とチームメートでした。そのとき、上原投手がクローザー向きであることをすぐに見抜きました。

 この中にもちろん上原投手も含まれています。昨年の暮れ、レッドソックスはリリーフ陣が豊富で上原投手はリリーフ陣の厚みを増すためのぜいたく品の扱いで契約を結びました。特別必要ではなかったのですが、チームの現場スタッフが是非ほしいということで、他チームの契約額の2倍程度の好条件を提示して、あっという間に契約を結びました。レッドソックスは以前にも上原投手を獲得しようとしたことがありましたが、年齢、怪我のことがネックになりそのときは断念したという経緯があったのです。
 セットアッパー候補として契約したのですが、クローザーが怪我で次々に離脱たため、6月下旬から上原投手はクローザーに昇格して、それ以降ずっとクローザーの座を譲りませんでした。クローザーとしては第3とも第4候補とも言われています。田沢投手が第3候補とすれば、上原投手は第4候補であったと言えます。
 上原投手のことはアクシデンタル・クローザーとも言われています。怪我から生まれたクローザー、怪我の功名といったところでしょうか。
 レッドソックスのベン・チェリントンGMの最大の功績は上原投手を獲得したことにあると言われています。上原投手がいなかったら今年のレッドソックスのワールドシリーズ制覇はなかったと誰もが認めているからです。

2013年のレッドソックスにいるスーパースターはオルティスぐらいで、2013年のチームは大リーグでは稀なほどチームワークの良いチームでオルティスを中心に良くまとまっています。それが最も印象的だったのは、1勝2敗と負け越して迎えたワールドシリーズ第4戦の、6回に入る前に、ダッグアウトに選手を呼び集めて行なったスピーチでした。

 Just before the sixth inning Sunday in Game 4, with the Boston Red Sox looking like they'd stayed too long at the blood bank, Ortiz gathered them all into a huddle in the dugout.
日曜日の第4戦の6回に入るちょっと前に、ボストン・レッドソックスは血の気がなくなったように元気がなく見えた(直訳:血液銀行にあまりに長く居すぎたようで)ので、オルティスは彼らをダッグアウトに群がるように呼び集めました。


"It was like 24 kindergartners looking up at their teacher," left fielder Jonny Gomes said. "That message was pretty powerful."
「それは24人の幼稚園児が先生を見上げているようでした」レフトのジョニー・ゴメスは言いました。「そのメッセージはかなり強烈でした」

 そのメッセージはゴメスの体に乗り移ったに違いありません。数分後、ゴメスはオルティスを1塁に置いて、2アウトから3ランホームランを打ち、対戦成績を2勝2敗の五分にしたのでした。それまでのゴメスのワールドシリーズの成績は9打数0安打、ポストシーズン通算の生涯打率は.125だったのです。

"We call Big Papi 'Cooperstown,'" starter Clay Buchholz said. "Whatever he says, everybody listens."
「ビッグ・パピー(オルティスのニックネーム)のことをクーパーズタウン(野球の殿堂博物館のこと)と呼んでいます」先発投手のクレイ・バックホルツは言いました。「彼の言うことには何でもみんな耳を傾けます」

"He kind of took us all into the corner of the dugout," outfielder Daniel Nava said. "I can't repeat all the words he was using, but he just shook us up."
「彼はダッグアウトの隅に我々みんなを連れて行きました」外野手のダニエル・ナバは言いました。「彼が使っていた言葉をすべて繰り返すことはできませんが、彼は実に我々を奮い立たせました。

Outfielder Quintin Berry: "He was yelling and screaming. It was like football or something. Man, he had everybody juiced up. 'We can hit this guy. Get on that fastball!"
外野手クインティン・ベリー:「彼は大声で叫びエールを送っていました。それはフットボールか何かのようでした。実に、彼はみんなのテンションを上げたのでした。「この選手は打てる! 速球を狙え!」

Nava: "It was like, 'It's go time. Let's get after them. Let's get in the box and be looking to do some damage.' And I mean, he never does that. And it worked."
ナバ:「それはこんなぐあいでした。「出番だ。 攻撃しよう。打席に入ったら、何らかのダメージを与えよう。」つまり、彼自身はそうしない(四球、敬遠でそれができない)けれど、うまくいきました」

"We were putting all the pressure on ourselves," Ortiz would explain afterward. "I saw some faces that were down. I asked them to wake up their minds."
「我々は自分自身に大きなプレッシャーをかけ続けていました」オルティスは後で説明するのでした。「何人かうつむいたままの人がいました。私は彼らに元気を出してもらいたかったのです」

 オルティスは大舞台になるほど活躍する選手で、今回のワールドシリーズでは、大リーグ史上2位の7割近くの打率を残しました。オルティスはチャンスに強いクラッチヒッターですが、クラッチスピーカー(重要な局面で弁舌を揮う人)でもあったのです。
 オルティスはビル・クリントン前大統領をお手本に演説の勉強をしているそうです。クリントンはみんなの耳を傾けさせて、人を動かしていると言っています。
 オルティスが演説をする相手はチームメイトだけではありません。ボストンマラソンの爆弾テロの後、マイクを手にして悲しみに沈んだボストンの街を勇気付けました。

 そのときの演説の内容です。

"This jersey that we wear today, it doesn't say Red Sox. It says Boston," Ortiz said that day. "This is our [blank]ing city! And nobody's going to dictate our freedom. Stay strong."
「今日我々が着ているこのユニフォームの名前はレッドソックスではありません。ボストンと書いてあります」オルティスはその日このように言いました。これは我々のブランク・シティー(ボストンの街は生まれ変わります、といった意味か?)です!誰も我々の自由を支配することはできません。気を強く持ってください」
※Blank City:2010年製作の、荒れ果てて薄気味悪かった1970年代後半のニューヨークで生み出された音楽、芸術、映画のドキュメンタリー映画。Blank はempty(空虚な)という意味で、ニューヨークが空虚な街から現在の状態に生まれ変わったように、ボストンも爆弾テロから立ち直って、生まれ変わろうという意味なのでしょうか?


ワールドシリーズ第4戦

8:15 PM ET, October 27, 2013

Busch Stadium, St. Louis, Missouri

Red Sox 4   Cardinals 2
2勝2敗               2勝2敗
123456789 R H E
BOS 000013000 4 6 2
STL 001000100 2 6 0

W: F. Doubront (1-0)

L: L. Lynn (0-1)

S: K. Uehara (1)

 4対2で迎えた9回裏から上原投手が登板。2アウト1塁の場面で、代走のKolten Wongを牽制でアウトにし、ワールドシリーズ初セーブを記録し、レッドソックスが2勝2敗のタイとし、オルティスの演説のおかげもあって勢いが完全にレッドソックスに移り、この後2連勝をし、ワールドシリーズを制します。

Must C: Clutch
必見:勝負強さ(動画)

10/27/13
01:16

10/27/13: Jonny Gomes jumps all over Seth Maness' offering, crushing a three-run homer to left to give the Red Sox a 4-1 lead in the sixth
ジョニー・ゴメスは6回、セス・マネスの投球に襲いかかり、レフトに3ランホームランを放ち、レッドソックスに4対1のリードをもたらします

Must C: Conclusion
必見:結末(動画)

10/27/13
02:41

10/27/13: With a runner on first and the potential tying run at the plate, Koji Uehara picks off Kolten Wong to seal the Red Sox's victory
走者を一塁に置き、同点の可能性のある打者を打席に迎え、上原浩治はコルテン・ウォンを牽制で刺し、レッドソックスの勝利を確定させます



ワールドシリーズ第5戦

8:07 PM ET, October 28, 2013

Busch Stadium, St. Louis, Missouri

Red Sox 3    Cardinals 1
3勝2敗                 2勝3敗

123456789 R H E
BOS 100000200 3 9 0
STL 000100000 1 4 0

W: J. Lester (2-0)

L: A. Wainwright (0-2)

S: K. Uehara (2)

 第1戦と同じく両チームのエース同士が先発。レッドソックスはエースのジョン・レスターが7回2/3を1失点に抑える好投。一方、カージナルスのアダム・ウェインライトはこのシリーズ絶好調のデイビッド・オルティスをエースのプライドからか敬遠することはせず、1回はタイムリー2塁打、4回はライト前ヒット、6回はセンターフライでした。
 レッドソックスは1回、3番DHオルティスのタイムリー2塁打で1点先制。7回は、8番捕手ロスのレフトへの2塁打、1番エルズベリーのセンター前ヒットで2点追加。3対1とリード。
 8回2アウト2塁の場面から上原投手が登板。三振を奪いこの回終了。
 9回は三振、1塁ゴロ、ライトフライに打ち取り、試合終了。レッドソックスが3対1で勝利、ジョン・レスターが2勝目、上原投手が2セーブ目を挙げました。レッドソックスがワールドシリーズまであと1勝としました。

Lester's dominant Game 5 start
レスターの圧倒的な第5戦の先発(動画)
10/28/13
02:28

10/28/13: Jon Lester pitches 7 2/3 dominant frames, allowing just one run on four hits and no walks while striking out seven Cardinals
ジョン・レスターは7回2/3イニングで圧倒的な投球を見せ、4安打、無四球、わずか1失点に抑え、カージナルスから7つの三振を奪います


Must C: Clutch
必見:勝負強さ(動画)

10/28/13
01:39

10/28/13: David Ross pushes across the go-ahead run in the seventh with an RBI double that falls just inside the left-field foul line
デイビッド・ロスは7回レフト線のすぐ内側に落ち、ファウルラインを横切る2塁打を放ち、勝ち越し点をもたらします


Must C: Captivating
必見:魅惑的(動画)

10/28/13
03:40

10/28/13: David Ortiz rips an RBI double and a pair of singles in Game 5, making him 11-for-15 in the 2013 World Series
デイビッド・オルティスは第5戦でタイムリー2塁打とシングル安打を2本放ち、2013年のワールドシリーズの成績を15打数11安打とします

Uehara's four-out save
上原の4アウトセーブ(動画)

10/28/13
00:44

10/28/13: Koji Uehara enters the game in the eighth and records a four-out save to give the Red Sox a 3-1 World Series lead
上原浩治は8回から試合に登板し、4人をアウトにして、セーブを挙げ、レッドソックスに3勝1敗(3勝2敗が正しい)とワールドシリーズのリードをもたらします

ワールドシリーズ第6戦

8:07 PM ET, October 30, 2013

Fenway Park, Boston, Massachusetts

Cardinals 1     Red Sox 6
2勝4敗                    4勝2敗

123456789 R H E
STL 000000100 1 9 1
BOS 00330000- 6 8 1


W: J. Lackey (1-1)

L: M. Wacha (1-1)

 ワールドシリーズ優勝に王手をかけて、第6戦はレッドソックスの本拠地フェンウェイパークで行われました。またDH制で戦われるので、オルティスが3番DH、オルティスと守備位置の重なり先発出場できなかったマイク・ナポリが4番1塁手として先発。また、背中の痛みで2試合休場していたシェーン・ビクトリーノが6番ライトで先発。
 先発投手は第2戦と同じく、レッドソックスがジョン・ラッキー、カージナルスがポストシーズン4勝0敗で、ワールドシリーズ第2戦で勝ち投手になっている、リーグ優勝シリーズMVPの新人マイケル・ワカ。
 レッドソックスがワカを攻略できるかが最も注目されました。ワカは第2戦を3安打、オルティスの2ランホーマーによる2点に抑える好投をしています。
 レッドソックスは2回、ヒットと四球でノーアウト1塁、2塁とチャンスを作りましたが、後続が無安打に抑えられ嫌な空気が流れました。

 2回を終了して0対0の同点。

 3回裏のレッドソックスの攻撃。

 1アウト2塁から、オルティスは敬遠で歩かされ、1アウト1塁、2塁。
 マイク・ナポリ三振で2アウト1塁、2塁。
 5番ゴメスが死球で、2アウト満塁。
 6番ビクトリーノがレフトのグリーンモンスター(緑色の高い壁)直撃の走者一掃の3塁打を打ち、レッドソックスが3点先制。
 
 4回裏のレッドソックスの攻撃

 8番ステファン・ドルーがライトにソロホームランで4対0と1点追加。
 1アウト後、1番ジャコビー・エルズべりーがライトに2塁打。
 2番ダスティン・ペドロイアはライトフライで、2塁走者3塁にタッチアップで2アウト3塁。
 3番デイビッド・オルティスはまた敬遠で、2アウト1塁、3塁。
 カージナルスは先発ワカに代えて、ランス・リンが登板。
 4番マイク・ナポリがライトにタイムリーヒット。1点追加して5対0。2アウト1塁、2塁。
 5番ジョニー・ゴメス四球で2アウト満塁。
 6番シェーン・ビクトリーノがレフトにタイムリーヒット。1点追加して6対0。
 
 カージナルス7回の攻撃

 2アウトからヒット、2塁打で、2アウト2塁、3塁。
 2番カルロス・ベルトランがレフトにタイムリーヒット。カージナルス1点を返し、6対1でレッドソックスが リード。
 2アウト1塁、3塁。
 ジョン・ラッキーがワイルドピッチで、2アウト2塁、3塁。
 3番マット・ホリデー四球で、2アウト満塁。
 ここで、投手交代、田沢投手が登板。
 4番アレン・クレイグは1塁ゴロでアウト。この回終了。

 レッドソックスは8回からワークマンが登板し3者凡退に抑えます。
 9回からは、セーブ機会は付きませんが上原投手が登板。
 レフトフライ、レフトフライで簡単に2アウトを奪います。
 3人目の打者は1番マット・カーペンター。
 カウント2−2からの7球目スプリッターで空振り三振。試合終了。

Red Sox win World Series
レッドソックス、ワールドシリーズ制覇(動画)
10/30/13
00:30

10/30/13: Koji Uehara strikes out Matt Carpenter to end the game and give the Red Sox their third World Series championship in 10 seasons
上原浩治はマット・カーペンターを三振に打ち取り、試合を終了させ、レッドソックスに10シーズンで3度目のワールドシリーズ制覇をもたらします


Must C: Clutch
必見:勝負強さ(動画)

10/30/13
02:20

10/30/13: Shane Victorino clears the bases with a double off the Green Monster in the third inning to give the Red Sox a 3-0 lead
シェーン・ビクトリーノは3回、グリーン・モンスター直撃の2塁打を放ち、走者を一掃し、レッドソックスに3対0のリードをもたらします

Sox score three, chase pitchers
ソックスは3得点し、投手を捕らえます(動画)

10/30/13
02:33

10/30/13: The Red Sox score three runs in the fourth inning, chasing starter Michael Wacha and reliever Lance Lynn from the game
レッドソックスは4回、先発のマイケル・ワカとリリーフのランス・リンを捕らえ、3得点し、試合から引き摺り下ろします


Pedroia's nice play
ペドロイアのナイスプレイ(動画)

10/30/13
00:36

10/30/13: Dustin Pedroia makes a nice play on a ground ball to retire Yadier Molina in the sixth inning
ダスティン・ペドロイア(2013年度、ゴールドグラブ賞獲得、通算4度目)は6回、ヤディエ・モリーナのゴロでファインプレイを見せ、アウトにします



 レッドソックスが6年ぶりのワールドシリーズ制覇。2004年、2007年、2013年とこの10年で3度目のワールドシリーズ制覇を達成しました。通算では8度目の制覇です。
 本拠地でのワールドシリーズ制覇は、ベー・ブルースを擁しての1918年以来、実に95年ぶりです。これでバンビーノ(イタリア語で幼児の意味で、ベーブ・ルースの愛称)の呪いは完全に解けたと言えます。2004年にバンビーノの呪いは一応解けたと言えますが、2004年も2007年も本拠地での優勝ではなかったので、今回ホームで優勝を決めたので完全な形でバンビーノの呪いは解けたと言えます。
  
 
 

 
 
 
 


posted by HANG IN THERE YU at 18:19 | Comment(2) | TrackBack(0) | MLB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月28日

2013ワールドシリーズ第3戦、レッドソックス、サヨナラ負け

2013ワールドシリーズ第3戦
8:07 PM ET, October 26, 2013
Busch Stadium, St. Louis, Missouri

Red Sox 4     Cardinals 5
1勝2敗                       2勝1敗


123456789RHE
BOS000011020462
STL2000002015120




W: T. Rosenthal (1-0)
L: B. Workman (0-1)


 ワールドシリーズ第3戦はレッドソックスがジェイク・ピービー、セントルイス・カージナルスがジョー・ケリーの先発で行われ、カージナルスが先行して、レッドソックスが追いつくという展開で、9回表を終わって4対4の同点でした。

 9回裏のカージナルスの攻撃。レッドソックスは8回から登板したリリーフのワークマンが9回も続投。1アウト1塁、2塁になったところで、上原投手と交代。

 上原投手は、代打アレン・クレイグAllen Craigに初球をレフトに2塁打され、1アウト2塁、3塁。

 次の打者ジョン・ジェイはセンターに抜けそうな2塁への強いゴロを打ちますが、2塁手ペドロイアが好捕。本塁へ送球。本塁でタッチアウト。すぐに、捕手のサルタラマッキアは3塁に送球しますが、送球が2塁側にそれ、走者に当たり、送球はレフト線に転がります。走者は地面に倒れ込んだ3塁手の上をつまづきながら飛び越え、本塁に突入。レフトが本塁へ好送球で本塁タッチアウトでこの回チェンジかと思えました。

 しかし、アンパイアはすぐに3塁手が進路妨害をしたという判定を下し、1点が入り、カージナルスがサヨナラ勝ちしました。これでカージナルスが2勝1敗と勝ち越しました。

 第4戦はレッドソックスがクレイ・バックホルツ(シーズン12勝1敗、防御率1.74、カージナルスがランス・リン(シーズン15勝9敗、防御率3.97)の先発で行われます。

Must C: Conclusion 10/27/13 | 00:05:09
10/26/13: Trying to score in the ninth, Allen Craig trips over Will Middlebrooks, who was called for obstruction to give the Cards the win
必見:結論(動画)

posted by HANG IN THERE YU at 07:43 | Comment(1) | TrackBack(0) | MLB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月26日

2013ワールドシリーズ1勝1敗タイ

2013ワールドシリーズ第2戦
8:07 PM ET, October 24, 2013
Fenway Park, Boston, Massachusetts

Cardinals 4     Red Sox 2
                
 1勝1敗                   1勝1敗

123456789RHE
STL000100300471
BOS000002000242
 



W: M. Wacha (1-0)
L: J. Lackey (0-1)
S: T. Rosenthal (1)

 ワールドシリーズ第2戦の1番の注目は、カージナルスの新人マイケル・ワカMichael Wacha 投手(22歳)がレッドソックスの強力打線を抑えることができるかどうかにありました。ワカは21歳の新人ながら、リーグ優勝決定戦で、ナリーグのサイヤング賞候補のクレイトン・カーショーに2度投げ勝ち、MVPに輝いています。2試合とも無失点に抑え、地区シリーズでも1勝を挙げており、カージナルスをワールドシリーズに導く原動力となりました。

 今日のワカは調子自体はベストではありませんでしたが、5回までに許した安打は2本だけでした。しかし、コントロールはあまり良くありませんでした。1つにはレッドソックス打線がワカの低めのボールになるチェンジアップに手を出さなかったせいです。試合は6回の表を終わって1対0とカージナルスがリードし、このままワカがレッドソックスを完封しそうな状況でした。

 しかし、6回1アウトから3番ダスティン・ペドロイアDustin Pedroia に四球を出してしまい、4番デイビッド・オルティスにフルカウントからのチェンジアップを左中間スタンドに打たれ、2失点。2対1とレッドソックスが逆転しました。
 

 レッドソックスは先発ジョン・ラッキーJohn Lackey が7回先頭打者を見逃し三振に打ち取り、このままレッドソックスが逃げ切るかと思えましたが、次の打者に四球を出して、さらにヒットを打たれ、1アウト1塁、2塁になった所で、左腕のクレイグ・ブレスローCraig Breslow と交代。カージナルスは左投手に弱く、ブレスローはポストシーズンで無失点と好調なことが、田沢投手ではなくブレスローに代えた理由の1つでしょう。回はまだ7回なので、本来であれば田沢投手が投げていたかもしれません。

 この回のカージナルスの走塁は積極的でした。2塁走者に代えて昨日2個のエラーをして大きな敗因となってしまったピート・コズマPete Kozmaを代走に送りました。そして、投手が左投手ということもあり、ダブルスチールを成功させます。そして、ブレスローは四球を出してしまい、1アウト満塁。

 マット・カーペンターMatt Carpenterはレフト正面よりややセンター側の浅めのフライを打ちました。本来であれば、タッチアップはしない状況でしたが、カージナルスの走塁コーチは大きなギャンブルに出ました。ゴーサインを出したのです。レフトのジョニー・ゴメスJonny Gomesは本塁に送球しましたが、やや一塁側にそれ、これを捕手のサルタラマッキアJarrod Saltalamacchia が捕球ミス。1点が入り、2対2の同点。

 バックアップに入っていた投手のブレスローがそれたボールを捕球し、3塁に送球しましたが、これが悪送球になり、3塁走者が本塁まで生還。さらに1点が入りました。カージナルスが3対2と逆転しました。

 さらに、昨日、オルティスの満塁ホームランになりそうな当たりを好捕した際、肋骨を強打して出場が危ぶまれていたカルロス・ベルトランCarlos Beltran がタイムリーヒットを打ち、さらに1点追加。カージナルスがこの回3点を奪い、4対2とリードしました。ここで、田沢投手が登板し、2塁ゴロを打たせこの回終了。

 レッドソックスは8回から、ブランドン・ワークマンBrandon Workmanが登板し、ヒット1本打たれましたが無失点に抑えました。

 
 レッドソックスは9回から、ワールドシリーズ初登板となる上原投手が登場。
 レフトフライ、ショートゴロ、3塁ライナーと3人を10球で片付けました。

 レッドソックスは7回、8回をカルロス・マルチネスCarlos Martinez(22歳) にオルティスの1安打のみ、3三振に抑えられ、9回は100マイルを投げるクローザー、トレバー・ローゼンタールTrevor Rosenthal(23歳)に3三振を奪われ試合終了。結局カージナルスが4対2でレッドソックスに逆転勝ちし、シリーズ1勝1敗のタイになりました。

 このシリーズは1つのエラーが大きく試合の流れを変えています。両者の力が拮抗している証拠です。昨日はカージナルスにエラーが出て、今日はレッドソックスに痛いエラーが出てしまいました。

 それにしてもカージナルスの若い投手陣は球が速く、打ち崩すのが容易ではありません。先発のワカは速球(フォーシーム)の平均球速が94マイル、抑えのマルチネスは98マイル、ローゼンタールも98マイルです。カージナルスの若手投手陣を打ち崩せるのはDHのオルティスだけのような雰囲気です。


Cards take lead
カージナルスがリードを奪う(動画)
10/24/1301:09
10/24/13: Matt Carpenter sends a game-tying sacrifice fly to left field, then an error allows Jon Jay to score the go-ahead run
マット・カーペンターはレフトに同点となる犠牲フライを打ち、エラーによってジョン・ジェイが勝ち越しの得点を記録します


Papi's two-run homer
パピーの2ランホーマー(動画)
10/24/1301:33
10/24/13: David Ortiz gives the Red Sox a 2-1 lead with a two-run shot to left-center in the sixth inning
デイビッド・オルティスは6回、左中間に2ランホームランを放ち、レッドソックスに2対1のリードをもたらします

Cards' double steal
10/24/1300:36
10/24/13: With Daniel Descalso batting, the Cardinals get two runners in scoring position with a double steal
カージナルスの重盗
ダニエル・デスカルソの打席で、カージナルスは重盗により2人の走者を得点圏に送ります

Rosenthal shuts the door
ローゼンタールが試合を締めます
10/24/1301:18
10/24/13: Trevor Rosenthal strikes out Daniel Nava to shut the door and even the series
トレバー・ローゼンタールはダニエル・ナバを三振に取り、試合を締め、シリーズをタイにします



 第3戦からの3試合は場所をカージナルスの本拠地セントルイスに移して行なわれ、DH制がなくなり、レッドソックスにとっては不利となります。オルティスの打撃は外せないので、オルティスは3試合のうち最低でも2試合は1塁を守るようになる見込みです。そうすると、現在1塁を守っているマイク・ナポリはべンチで控えることになります。オルティスに次いでパワーのあるナポリが使えなくなりレッドソックスにとっては大きな痛手となってしまいます。

 第3戦は10月26日(日本では10月27日)にレッドソックスがジェイク・ピービーJake Peavy(シーズン12勝5敗、防御率4.17)、カージナルスがジョー・ケリー Joe Kelly (シーズン10勝5敗、防御率2.69)の先発で行なわれます。

 
 
posted by HANG IN THERE YU at 20:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | MLB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする