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2013年08月13日

ダルビッシュ12勝目、自己最多15三振

ダルビッシュ12勝目、自己最多15三振、8回途中までノーヒットノーラン


2:10 PM ET, August 12, 2013
Minute Maid Park, Houston, Texas

Rangers 2   Astros 1

123456789RHE
TEX200000000290
HOU000000010111




W: Y. Darvish (12-5)
L: B. Oberholtzer (2-1)
S: J. Nathan (35)


 8月12日、ダルビッシュ投手はヒューストン・アストロズ戦で、6回2アウトまで完全試合でした。3人目の打者へ2ボール2ストライクから投げた縦に落ちるスライダーはストライクのように見えました。ダルビッシュ投手も捕手のピエジンスキーもダグアウトに向かいかけましたが、主審の判定はボール。結局フルカウントから四球になり、完全試合の夢は途絶えましたが、ノーヒット・ノーランは続きました。しかし、捕手のピエルジンスキーは四球となってから、2−2からの判定のことで主審と口論になり退場処分となりました。その後は、控え捕手のソトが捕手を勤めました。

 8回裏、1アウトまでノーヒット・ノーランは続きましたが、カルロス・コーポランCarlos Corporanへの初球93マイルのカットボールをライトにホームランされノーヒット・ノーランの夢も終わってしまいました。ダルビッシュ投手はこの後、2人の打者をアウトにしてこの回で降板しました。
 
 9回裏はクローザーのネイサンが3人で片付け試合終了。レンジャーズが2対1でアストロズを破り、ダルビッシュ投手は12勝目を挙げました。奪った三振は自己最多の15で、14三振以上を奪った回数はこれで5度目となりました。今シーズンの通算三振数は200を超え、207となり依然大リーグトップです。2位はマット・ハービーとフェリックス・ヘルナンデスの178で大きく引き離しています。

 ダルビッシュ投手の投球内容:
8回を1安打、1失点、1自責点、1四球、15三振、防御率2.64。投球数115/ストライク74。
初球ストライク18/対戦相手26。

ダルビッシュ投手は三振奪取率が12.2/9回となり、依然大リーグトップです。2位はマット・ハービーの10.0です。
ダルビッシュ投手が今シーズン2桁三振を奪った回数は9度で、大リーグトップです。2位はマット・ハービーの6度です。

今シーズン2桁三振を奪った回数の投手順位


Rk Player Team10 K+
1Yu DarvishRangers9
2Matt HarveyMets6
3TMax ScherzerTigers5
Chris SaleWhite Sox5
5TJose FernandezMarlins4
Madison BumgarnerGiants4
7T12 pitchers3
5位タイのホセ・フェルナンデスは若干20歳の投手で、ドクターKと言われたドワイト・グッデン以来の注目の大型新人投手です。



Yu Darvish’s dominance summed up in one stat
ダルビッシュ・ユウの圧倒的な力はひとつの数値に要約されます

He’s making this look too easy.
彼はこれをいとも簡単にやっているように見えます。

By TIM MCGARRY – August 13, 2013 at 12:18am EDT
GAMES WITH 14+STRIKEOUTS.jpg
Earlier this season, White Sox pitcher Chris Sale had a 14-strikeout game against the Astros, the Tigers’ Anibal Sanchez had 17 strikeouts against the Braves and the Marlins’ Jose Fernandez fanned 14 when facing the Indians.
今シーズン初め、ホワイトソックスの投手クリス・セイルはアストロズ戦で14三振を奪いました。タイガースのアニバル・サンチェスはブレーブス戦で17三振を奪いました。マーリンズのホセ・フェルナンデスはインディアンス戦で14三振を奪いました。

Darvish has thrown 14+ strikeouts against the Astros (April 2 and August 12), Red Sox (May 5) and Diamondbacks (May 27 and August 1).
ダルビッシュはアストロズ戦(4月2日と8月12日)、レッドソックス戦(5月5日)、そしてダイアモンドバックス戦(5月27日と8月1日)に14以上の三振を奪いました。
Not bad.
悪くない成績です。

(Thanks to @ESPNStatsInfo for bringing this to our attention.)



Darvish's no-hit bid
ダルビッシュがノーヒットを続ける(動画)

Pierzynski ejected
ピエルジンスキー退場させられる(動画)

Corporan's solo jack
コーポランのソロホームラン(動画)

posted by HANG IN THERE YU at 22:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | MLB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月10日

藤浪 晋太郎投手の投球フォームについて

 藤浪投手の投球フォームで、前足の着地がクロスステップ(インステップ)していて良くないという記事があったというコメントをいただきました。股関節が3塁に向いているのに上半身はホームプレート方向に向いているので、体を無理に捻ることになり体に良くないという内容だそうです。

阪神タイガース藤浪 晋太郎投手の投球フォーム
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 果たしてインステップは良くないのか?

 この記事は日本のヤフーニュースにあったということですが、すでに閲覧不能になっており読むことができませんでした。
 日本と大リーグでは投球フォームが大きく違うので、個々の投球フォームについて良し悪しを判断しなければ意味がありません。

 日本では骨盤を前足が着地する直前まで回転させないで(ヒップファースト)、しかも骨盤の回転自体も緩やかで、下半身はあまり回転させずに、横を向いた上半身の捻りをホームプレート方向に戻すような投球フォームの人が多いようで、このような投球フォームの人がインステップで投げれば脇腹を痛めたりするかもしれません。前足の着地寸前まで骨盤から上に回転慣性を与えていないからです。質量のある物体を回転させるには時間がかかりますので、投げ始めから骨盤は回転させたほうが投球が円滑に行なえます。

 慣性には体の重心がホームプレートに向かう直線的な慣性と、体の軸を中心に体が回転する回転慣性があります。慣性とは同じ状態を維持しようとする性質で、質量のある物体は同じ速度(大きさと向き)を維持しようとします。回転している物体も同じ回転速度を維持しようとします。抵抗がなければ永遠に回転し続けようとします。止まっている物体を回転させるにはトルク(回転力、力のモーメント)が必要で、動き始めに大きなトルクが必要です。一定の速度を維持するだけであればトルクは必要ありません。つまり、回転し始めには大きなトルクが必要なので、投球の最初から骨盤を回転し始めた方が、前足を着地した後に骨盤は楽に加速でき、投球側の肩の水平方向の回転速度も速くなるということです。

 日本の投手は直線的な慣性が主体(骨盤を回転させないで体の重心を直線的に前に移動させる)で回転慣性が不足している人が多いようです。

 一方、大リーグの投手は骨盤を最初から回転させてゆく投げ方が多く、オーバーハンドの投手でもサイドハンドの投手でも同様です。
 ストラスバーグ投手は骨盤を回転させない投げ方をしています。松坂投手も同じです。こういう投げ方は肩、肘に負担がかかってしまいます。
 

 大リーグではインステップで投げる投手もいれば、アウトステップで投げる投手(グレッグ ホランドGreg Holland )も、さらにはその間のスクエアで投げる投手(マックス シャーザーMax Scherzer)もいて、どれが良くてどれが悪いとは言い切れません。個人の好みの問題です。
 ただ、全体的に見て、100マイル近い球速でコントロールの良い投手はインステップが多いように思えます。

 アウトステップの投手

 グレッグ ホランドGreg Holland 、カンザスシティー・ロイヤルズのクローザー
 8月9日現在の成績は、2勝1敗、31セーブ(33セーブ機会)、四球率2.5/9回、奪三振率14.3/9回
greg holland..gif
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一塁側に体が急激に倒れるように一見、見えますが、スローで見ると、体が一塁側に倒れるのはボールがリリースされてホームプレートに近づいてからであることがわかります。上体を前に倒しながら骨盤も急激に回転すると、上体はこのように急激に一塁側に倒れます。

 インステップで100マイルの球を投げる大リーグの投手

アトランタ・ブレーブスのクレイグ・キンブレルCraig Kimbrel
ニューヨーク・メッツのマット・ハービーMatt Harvey
デトロイト・タイガースのジャスティン・バーランダーJustin Verlander
クリーブランド・インディアンスのダニー・サラザールDanny Salazar

クレイグ・キンブレルの投球フォーム(上から見た動画)
kimbrel 2013wbc warm up.gif 

マット・ハービーの投球フォーム
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matt harvey 20130721 in step 4 frames.jpg


ダニー・サラザールの投球フォーム
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danny salazar 2012 anterior view in step 4 frames.jpg

インステップの利点

 右投手の場合で説明します。
 インステップが利点になるには、ワインドアップで前足を高く上げた状態から、前足を素早く下ろすとともに骨盤も同時に回転させていかなければいけません。マット・ハービー、ダニー・サラザール両投手とも、前足を前に振り下ろすのがとても速く、骨盤も同時に回転させています。また投球側の腕も同時に素早くテイクバックして、コッキング(前腕を垂直に立てる)しています。また、前足を着地したとき、上体が後に傾いていません。前足を着地してから素早く上体を前傾させ、上体に働く重力の作用で肩の回転を加速させなければいけません。
 マット・ハービー、ダニー・サラザール両投手ともコッキングが素早く、両肩と右肘がほぼ一直線に並んだまま上体を素早く回転させているので、肩にかかるトルク(回転力、力のモーメント)は極力抑えられているため、100マイル近くの球をコントロール良く投げられるのでしょう。

 骨盤が速く回転すると、横に伸ばした腕の遠心力で体が3塁側に流れて、前脚と右腕の距離がますます離れて、骨盤の回転速度は緩くなってしまいます(前脚を軸とした慣性モーメントが大きくなるので)。回転を速くするには体の各部分をできる限り回転軸に近づける必要があります。そのためには上体の軸を一塁側に傾ける必要があります。

 ボールのコントロールを良くするには、頭をできるだけ動かさないようにしなければいけませんが、そのためには、前足の着地方向は軸足とホームプレートを結んだ線よりも少し3塁側にし(インステップ、クロスステップ)、前足を着地してからは頭はホームプレート方向に向けるのが理にかなっています。頭はホームプレート方向に向かい、上体の軸は一塁側に傾き、前脚を軸とした慣性モーメントが小さくなるので骨盤の回転も速くなります。その結果、右肩の水平方向の回転も速くなり、球速が出やすくなります。

 アウトステップではどうしても視線がホームプレートから遠ざかってしまうので、ボールのコントロールはインステップに比べて不利だと思います。

藤波投手が100マイルの球を投げれるようになるにはどうすれば良いのか

 藤波投手は日本のプロ野球投手の中では、体の重心の位置が前脚の上を通り、上体が3塁側に流れることもあまりなくバランスの良い投球フォームだと思います。少し修正すればすぐに大リーグの投手のように90マイル後半の球速が出そうです。

@前足を振り下ろす速度を速くする。

 マット・ハービー、ダニー・サラザール両投手に比べて非常に遅いため、骨盤の回転も非常に遅くなっています。

Aストライドを小さくする。

 ティム・リンスカムの影響か(テイクバックが似ている)ストライドが必要以上に大きくなっており、骨盤が回転せずに前に移動するだけになっています。 マット・ハービー、ダニー・サラザール両投手のように、前足と軸足が同時に地面についている時間のあるほうが楽に、またコントロール良く、球速が出ると思います。
 本人はボールのリリースポイントをできるだけ打者に近づけたくてストライドを大きくしているようですが、これはあまり効率の良い方法ではないと思います。

Aテイクバック、コッキングはもっと素早くした方が良い

 コッキング(右の前腕を垂直に立てること)のタイミングが少し遅いように感じます。そのため、腕に力を入れて振っているように見えます。両肩と右肘が素早く一直線上に来るようにして、骨盤を素早く回転させればマット・ハービー、ダニー・サラザール両投手のように、腕は意識して振らなくても済みます。
posted by HANG IN THERE YU at 13:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | MLB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

100マイル投手インディアンスの新人ダニー・サラザール対ミゲール・カブレラ

2013年度、大リーグで平均球速が95マイルを超える投手は、30イニング以上を投げた投手では、31人いますが、そのほとんどは救援投手です。先発投手では今年のオールスターゲームでナリーグの先発投手となったメッツのマット・ハービーMatt Harvey(95.4マイル)とナショナルズのステファン・ストラスバーグStephen Strasburg(95.3)の2人だけです。
 大リーグ最速はレッズのアロルディス・チャップマンの98.1マイルです。

 マット・ハービーは現在、9勝3敗、防御率が2.09で、三振奪取率は10.03、四球率は1.63とナショナルリーグのサイ・ヤング賞候補と言える若手投手(24歳)です。

 このマット・ハービーよりも速い球を投げる新人の先発投手が出現しました。クリーブランド・インディアンスのダニー・サラザールDanny Salazar(23歳)です。

ダニー・サラザールDanny Salazar
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サラザール対ミゲール・カブレラ、100マイルで空振り三振
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 8月7日、タイガース戦に今シーズン2度目の先発をしました。初先発は7月11日のブルージェイズ戦で6回を2安打、1失点に抑え初勝利を挙げました。

 8月7日、タイガース戦では昨年の三冠王ミゲール・カブレラMiguel Cabreraを3打席連続三振に打ち取り、3対2とリードして迎えた8回、カブレラへの初球96マイルの速球をスタンドまで運ばれ、逆転の2ランホーマーを打たれ、降板しました。インディアンスは8回裏、同点に追いつき負け投手にはなりませんでしたが、インディアンスは延長戦の末、敗れました。延長14回表にタイガースが2点を取り、その裏インディアンスが1点を返しましたが及びませんでした。6対5でタイガースが勝ち、11連勝を記録しました。
 
 サラザール対カブレラ(背番号24)の4打席の内容

1打席目:見逃し三振
初球  99マイル、フォーシーム(ボール)
2球目 98マイル、フォーシーム(見逃しストライク)
3球目 99マイル、フォーシーム(見逃しストライク)
4球目 99マイル、フォーシーム(ボール)
5球目 99マイル、フォーシーム(ボール)
6球目 88マイル、チェンジアップ(見逃し三振)

2打席目:空振り三振
初球  100マイル、フォーシーム(ファウル)
2球目 99マイル、フォーシーム(ファウル)
3球目 99マイル、フォーシーム(空振り三振)

3打席目:空振り三振
初球  98マイル、フォーシーム(ファウル)
2球目 88マイル、スライダー(空振り)
3球目 88マイル、スライダー(ボール)
4球目 100マイル、フォーシーム(空振り三振)

4打席目:本塁打(2ラン)
初球  96マイル、フォーシーム(本塁打)

 サラザールの速球は第3打席まではすべて98マイル以上でしたが、第4打席は2アウトから走者を1人出してセットポジションからの投球で、初球96マイルが内角のベルトの高さに入ってしまい、三冠王のカブレラにセンターのスタンドまで運ばれてしまいました。

 サラザールはドミニカ出身の23歳で、Height/Weight: 6-0/190 、身長183センチ、体重86キロで体は大リーグでは大きいほうではありません。同じドミニカ出身の最強右腕ペドロ・マルチネスよりも1インチ(2.5センチ)背が高い程度です。
 サラザールはインディアンスの先発ローテーションの1人が怪我で故障者リスト入りしたために、緊急登板になりましたが、しばらくはローテンションの5人目として登板の見込みで、大リーグ注目の投手です。
 サラザールの凄いところは、球が速いだけではありません。コントロールも良いのです。球が速いのに四球は1試合に1個しか出していません。
 また、投球フォームが非常に優れていると思います。100マイルの球を投げるのに力んで投げていません。体全体で投げているために腕の振りが特に目立ちません。腕を振るというよりも肩を速くスウィングしているので腕は体と一体となって回転しているためです。肘、肩に負担をかけずに速い球を投げるための手本になる投球フォームです。ストライドを極端に大きく取っていないのも速い球をコントロール良く投げれる秘訣だと思います。サラザールの投球フォームは理想的な投球フォームの1つと言えるかもしれません。今後の活躍に注目したい投手です。

 サラザールのこの日の投球内容:
7回2/3イニングで7安打、4失点、4自責点、1四球、10三振、2本塁打
球種の配分は7割がフォーシーム、2割がチェンジアップ、1割がスライダー
フォーシームの平均球速はマット・ハービーの95.4を上回る97.8マイルでした。

Salazar's 10 strikeouts
サラザールの10三振(動画)

Miggy's go-ahead homer
ミギー(カブレラ)の勝ち越しホーマー(動画)
8回にカブレラがサラザールから逆転の2ランホーマーをセンターに打ちます

 
posted by HANG IN THERE YU at 08:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | MLB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする